イギリス生活を気ままに綴るブログ

イギリスでの駐在妻生活を気ままに綴ってみたり、単なる独り言をつぶやいてみる予定のブログ。これからイギリスに住む人や住み始めたばかりの人の役に立つ情報があったりなかったりするかもしれない。。。

イギリスは不味いか美味いか

衝撃のイギリス料理初体験

ほとんどの日本人が、イギリスというと「ご飯が耐え難いほどまずい」というイメージを抱いていると思う。私もその一人だった。食べること、酒を飲むことが人生最大の楽しみだと考えているタイプなので、食事が今一つという噂(ぐだぐだになるまで茹でたインゲン豆と人参の付け合わせ、しかも味がついてない、とか)のイギリスには来たいと思ったことはなかったし、住むことになった時点で一番の心配事は食事だった。


そんな私を、イギリスに到着した晩に夫が連れて行ってくれたのが、地元の「伝統的なスタイルの」パブだった。結論から言うと、「イギリスって料理がいまいち」のイメージそのままの一品が出てきた。


無難(だと思って)にチキンのソテーを注文したところ、食べたことないくらいパサパサで味もほとんどついていない鶏むね肉のソテーに、缶詰のソースなのか?というちょっとピリ辛なトマトソースが掛かっている。そしてボリュームだけは多い。付け合わせはグリーンピース、にんじん、じゃがいもの定番3種が山盛り。
長旅で時差ボケもあり疲れ気味だったこともあり、パサッパサの肉がのどを通らず、半分くらいしか食べられなかった記憶がある。


当然、私は「ああ、やっぱりイギリスって・・・」と軽く絶望的な気分になった。


しかし、後々知ることになるが、最近は食事に力を入れているパブも増えており、ちょっとしたレストランのような洒落た料理を出す店もあるのだ。夫は、そういう所があるのを知りつつ、「敢えて」というか「気を利かせて」昔ながらのパブに連れて行ったらしく、残念ながらそれは妻を喜ばせる結果にはならなかった。


で、実際どうなの?イギリス料理

旅行者が思い浮かべるイギリス料理は、いわゆる「伝統的なパブ料理」だと思う。これらは確かに大雑把で素朴なものが多い。前述したように、私が初めて食べたパブ料理もこの類で、こういうものを旅行中に「イギリス料理の定番でしょ」と思ってチャレンジしてると「イギリス料理もう勘弁・・・」ということになる。


調理の上手い下手もあるが、如何せん味のバリエーションに乏しい。味付けは基本的に塩コショウ、肉にはグレイビーソース(ってこれも肉汁+塩コショウじゃん)。


家庭料理ですら和食はもちろん中華、イタリアン、エスニックと、バリエーション豊かで、旨みを大切にした複雑な味に慣れている日本人からすると、味付けの単調さ、同じような素材の組み合わせにすぐに飽きてしまうのが問題だ。


で、旅行じゃなく2年間住んでみてどうかというと、今は「イギリスって食事いまいちなの?」と訊かれれば、「イギリスにもまあ美味しいものあるよ」と答えるようにしている。


ということで、旅行者は知らないかもしれないイギリスで食べられる美味しいもの、ボチボチ紹介していきたいと思います。

借金してでも旅に出ろ 旅行記まとめ②

妊婦だけどまだまだ行くぞ

年明けはオランダで両親と落ち合って旅行するはずだったが、残念ながらキャンセルし、妊婦生活に突入。とりあえず行きたいところは行ったから悔いなーし。


欧米の妊婦さんは、あんまり行動制限されない(それこそ体重制限とかもない)ので、安定期に入ったら旅行もどーぞ、という感じ。「じゃあ、ちょっと行ってみるか」と調子に乗ってまたパリ(近場だから)。
前回行けなかったルーブル美術館を廻るも、なんと途中で出血・・・同時に貧血も起こしてルーブルの玄関先で横にならせてもらう。私、イギリスに無事に帰れるのか・・・!?ここで早産とかになったらどうしよう・・・と生きた心地がしなかった。(結果どうにか無事に帰れた。


やめればいいのに、イースター休暇にはポルトガルのポルトへ。レンタカーを借りて基本的に車移動(私は助手席をほぼフラットシートにしてゴロ寝状態)。ポルトガルもご飯が美味しい。
そしてポルトはなんといってもポートワインの産地(but)私、妊婦(=)生殺し。つらかった・・・。でもスイーツが美味しくて(さすがカステラ発祥の国)、酒の恨みを甘味で晴らしたのだった。(ちなみに私、辛党×甘党)


5月は(イギリス国内だけど)車で湖水地方へ。気候もいいし、景色も最高だったのだが、山の中はいかんせん道が悪く、車の振動半端ない。すでに7ヶ月の妊婦には結構きつかった。。。


ていうか今思い返せば、遊びすぎだ。二人目を妊娠してわかったが、私は妊娠するとマイナートラブル続出な体質で、アクティブ妊婦にはなれない人種のようだ。結果オーライだったけど、人にはあんまりおススメできない。


さすがにこれで年貢を納め、夏休みはボーナスをつぎこんで家の近くのマナーハウスに泊まって最後の夫婦二人旅となった。


赤子を連れてラストスパート

8月に長男を出産。さすがに最初の数か月は自粛、というか精神的にも体力的にも旅行に行く自信なぞなかった。しかし、年末になると息子の首もしっかり座り、そろそろどこか行けるんじゃないかと目論み始め、直前に「マルタ島で年越ししよう!」となった。


マルタ島はイギリスから直行便も飛んでいるし英語もよく通じる。何より、美味しいマグロが食べれるとのこと・・・。前評判通り、魚介がとても美味しく、イタリア料理の影響を受けた料理はどこの店に入っても外すことなく大満足だった。(やっぱり残っているのは食べ物の記憶だなあ)


そして帰国も迫った2月には、夫の希望でウイスキーの産地、アイラ島へ。スコットランドの小さな島で、ウイスキー蒸留所が数か所点在するのみ。やることと言ったら蒸留所見学くらい。私、授乳中なんでまたほとんど飲めない~けどまあ私はウイスキーはそこまで飲まないので、ここはよしとする。


アイラウイスキー最大手の「ボウモア」が経営するコテージ(ボウモア12年が一本ついてくる)に宿泊したり、牡蠣の養殖所に行って、水槽から取ったばかりの牡蠣をおっちゃんがその場で開けて「ホイ!」と渡してくれたのをちゅるっと食べたのは感動的に美味だった。


せっかくスコットランドまで行ったんだから、とそのままエジンバラへ。私は正直そこまで興味なかったのだが(どうせイギリスの街なんかどこも似たり寄ったりでしょ、とナメてた)、ところがどっこい、なんと美しい街!自分的に、イギリスで一番美しい街かもしれない。
なんというか、イギリスのちょっと田舎くさくてかわいい、みたいな感じではなくて、むしろ洗練された大人の町、という感じ。ま、ご飯はね。。。イギリスだけどね。でも私、意外にハギス(内臓系ソーセージ)好きかも。


そして最後の最後のダメ押しで2回目のベルギーへ。今度の目的はブルージュでチョコレートを食べること。夫も辛党かつ甘党でして、チョコレートが大好きなんですよ・・・。
私も日本で食べるベルギーチョコは高価な割にそこまで?と思っていたのだが、ヨーロッパに来てからチョコにはまって(気分の問題かな。日本よりお手頃価格だからかな・・・)しこたまチョコレート買い込んで旅を締めくくった。

借金してでも旅に出ろ 旅行記まとめ① 

先日、「イギリス赴任ったって別にそんなに旨みはない」とつらつら書いたが、何よりもヨーロッパにふらっと旅行に行けてしまうのが最大の旨みだと思う。


長らくバックパッカー(もどき)だった私は「ヨーロッパは老後にとっておこう」と思ってポルトガルとスペインくらいしか行ったことがなかったので、ここに来てのヨーロッパ行き放題。


とっておいて、良かった~。


イギリスからヨーロッパ各地にLCCが飛んでおり、飛行機代も日本の国内線くらいの料金だ。日本から地球3分の1周して行くことを考えると、今行かないと損でしょ!?
帰国後はもしかしたらもう定年まで行けないかもしれないし、借金してでも旅行しまくらなきゃ!


いやー(時間もお金も)気軽に行けるなら、パリとかメジャーどころも普通に行ってみたいよね~。


じゃ、どこ行く?

ということで、イギリスに来た当初から「ここには絶対に行きたい」という場所をリストアップ。(Excelで年間表作って管理)


ちなみに我々夫婦は「山好き」「酒好き」「食べるのが好き」という3つの共通点(あ、あとマンガ好き)で結婚したようなもんなので、旅行先を選ぶ観点もその3つになる。
もう私、正直教会とかあんま興味無くてですね・・・。


各国の感想をば

まず、イギリスに着いてすぐに行ったのがスペイン・アンダルシア地方

旦那が昔行ったことがあるらしいが、もう一度行きたいというので、町全体が漆喰塗りの白い建物でできており、街並みが美しいことで有名なフリヒリアーナを中心にグラナダのあたりなどを巡る。暖かくて(寒いイギリスに住んでるとこれ重要!)風景明媚で酒も食事も美味しくて、スペイン最高だ。


夏休みはスイスとフランスのアルプス、プロヴァンス地方巡り
スイスは食事はほぼチーズとじゃがいもで、3日目くらいから「何食べるよ」となるのだが、とにかく山歩きは最高だった。マッターホルンの美しさったらどれだけ見続けても見飽きない。
フランスに入れば当然食べ物も酒もどこで食べても美味しくて最高。ラテンの国はほんとに旅するのが楽しい。旅太り必至。旦那はチーズと生ハム食べ過ぎてむくんでいた。


お次はベルギービールを飲み尽くす旅。最大のお目当ては市場には一切出回らないという伝説の修道院ビール、「ウェストフレテレン」。(ちなみにこれを知ったのは「Barレモンハート©古谷三敏」という酒マンガ)
他には何もない畑のど真ん中の修道院に併設された醸造所のレストランには、僻地にも関わらず駐車場に車があふれているほどの人気。そのままブリュッセルまで行き、ビアレストランでビール三昧。


さらに日本でも有名な「シメイ」の醸造所に行き、醸造所が経営するオーベルジュに宿泊。階下のレストランでさんざんシメイを飲みまくって、酔っぱらったら2階にある部屋で行き倒れればいい、という最高の環境を楽しんだ。


そして絶対行きたいと思っていたのが、9月末からミュンヘンで開かれるオクトーバーフェスト。(これもちなみに「もやしもん©石川雅之」で読んだから行きたくなった)


・・・と、なんだか酒飲んでばっかりだが、それには一つ理由がある。イギリスに帯同してきたからには、この2年の間に子ども産みたいな、というのがあった。なので、とにかく酒関係の旅行を最初に詰め込んで、そのハイライトがこのビールの祭典。これさえ終わればいつ妊娠してもいいや、というつもりだった。


日本でもオクトーバーフェストが各地で開かれていて大盛況だそうだが、本場はもうなんというか規模から勢いから何もかも違う。とりあえずジョッキが1L入りというあたりからしてアホだ。どうやってホテルまで帰ったか覚えていないし、帰り着いたのは奇跡だと思う。でも最高に楽しかった。


妊娠発覚までは行けるだけ旅行に行こう、というプランだったのだが、やはりそんなに簡単なものでもなく、10月には妹とイタリア。
もうイタリアもとにかく美味しい。大学院でイタリア彫刻を研究している変わり種の妹と美術館巡り、酒好き姉妹のためやっぱりさんざん飲み食い倒れ、イギリスに帰ってきたら一気に冬になっていた。


11月には旦那とパリ。4つで20,000円近い牡蠣を食べてカルチャーショックを受ける。いやあれほんとぼったくられたとしか思えん。。。美味しかったけどさ。


いや~なんだかんだ全然妊娠しないね、ということで直前に航空券を取って、年越しはオーロラ目的でアイスランドへ。
オーロラしか期待してなかったけど、行ってみると見どころ満載、地球の鼓動を感じるダイナミックな自然と強烈な寒さとどこまでも続く雪原と信じられないくらいの日の短さ(夜明け10時、日没15時とか)に感動した。
レイキャビクの年越しは、市民みんなが自分の家とか公園で打ち上げ花火上げまくるという超危険な素人花火大会で、皆さんの想像をはるかに超える迫力(火傷に注意)なので、是非お勧めしたい。


年が明けて2012年になり、元旦に帰宅して、「お疲れ~」とギネスで乾杯したら「なんかギネス美味しくない?これはもしや?」と検査したら妊娠発覚という・・・。