イギリス生活を気ままに綴るブログ

イギリスでの駐在妻生活を気ままに綴ってみたり、単なる独り言をつぶやいてみる予定のブログ。これからイギリスに住む人や住み始めたばかりの人の役に立つ情報があったりなかったりするかもしれない。。。

初めてのイギリス赴任顛末記① ~2011年春~

最初の転勤は新婚当初で、私は当時勤めていた会社を辞してイギリスで専業主婦になった。


学生時代からなんちゃってバックパッカー旅行に味を占め、勤め始めてからも、無理やり長期連休をもらっては微妙にマイナーの国々(モンゴルとかウズベキスタンとか)を一人で旅することを趣味としていた私にとって、イギリスというと「先進国だし、料理はまずい、天気は悪い、なんとなく地味」というイメージで、ちっとも魅力的ではなく、一生行くこともないだろうと思っていた。


なので、夫からイギリス転勤と言われても、「イギリスだから」という理由で嬉しいということは全くなかったのだが、仕事の負担のせいか原因不明の体調不良が続き、「もうこれは妊娠でもして逃げるしかないのでは・・・」と思い詰めていた時期だったので、「これで正々堂々、不可抗力でドロップアウトできるぜ!」くらいの感じだった。



出発直前の東日本大震災

時は2011年3月、奇しくも出社日を残すところ1日というところで未曾有の大災害、東日本大震災が発生。まさに最後の仕事の引き継ぎ中にものすごい揺れに襲われた。


ツインタワーだった職場の窓から、隣のビルがぶつからんばかりに迫ってきたのを見たときは、東京直下大地震がついに来た、東京も終わりかと思ったが、震源が遠く離れた東北だと知ったときはさらに背筋が凍った。


豊洲にあった会社から当時住んでいた多摩川の向こう側までは東京を横断せねば帰れない。今思えば、子供がいるわけでもない身、会社で待機しておればよかったのだが、高層ビルにこもっているのが怖くて、同僚と銀座方面に向けて歩き始めてしまった。


どこまで行っても電車は動いておらず、かろうじてやっていた銀座の居酒屋で夕飯を食べていると、同僚のお父さまが荻窪からはるばる迎えに来てくださり、国道246号線の大渋滞を経て井の頭線沿いの彼女の家に着いたのが午前3時頃であった。

翌朝には電車も少しずつ動き、無事帰宅。家の中は無傷だった。夫は勤務先だった厚木から会社の同僚の車に便乗して午前0時頃帰宅しており、無事再会できてほっとしたのも束の間、イギリスへの出発も間近に控えての大災害に不安を感じずにはいられなかった。