イギリス生活を気ままに綴るブログ

イギリスでの駐在妻生活を気ままに綴ってみたり、単なる独り言をつぶやいてみる予定のブログ。これからイギリスに住む人や住み始めたばかりの人の役に立つ情報があったりなかったりするかもしれない。。。

イギリスのイメージを検証してみる

「夫の転勤が決まりまして・・・」「あらま!どちらへ?」


ここで、近年多い、インドやら中国です、となると、(それはお気の毒に)という流れになるのだろうが、「イギリスです」となると、なぜだか「羨ましい!」とか「ご栄転ですね」とか、果ては「おしゃれ~」「かっこいい!」「セレブ~!」などと言われてなんとなく居心地が悪いことになる。


イギリスは“おしゃれ”で“かっこいい”のか?

 一応イギリスに住んだ経験がある身としては、「イギリス=おしゃれでかっこいい」のイメージは今一つピンと来ないのが正直なところだ。近年はロイヤルウェディングなどもあり、イギリス王室の華やかさが目に付いたり、ポール=スミス、バーバリーやヴィヴィアン=ウエストウッド、アニヤ=ハインドマーチ、キャス=キッドソンなどの人気ファッションブランドのイメージから来ているのだろうか。


前回赴任時に帰国して気づいたのは、意外に日本人はイギリスブランドが好きだ、ということ。自分はイギリスに住んでいたにも関わらず知らなかったブランドが紹介されていたり人気だったりして驚くことがしばしばあった。


確かに、お天気が冴えない日が続く国なので、インテリアなどへのこだわりは強く、日本人の感性ではなかなか生まれない配色やデザインのものも多くあり、それが「かわいい!おしゃれ!」と捉えられるのはわかるし、自分も初めはそう思っていたが、住みながら色々見ているうちに、「イギリス人って、おしゃれというか“ダサかわいい”が好きなのでは?」と思うようになった。


イギリス人が大好きなマグカップは”MUM”とか”DAD”とか”LOVE”とかでかでかと書かれてたり(英語に憧れる日本でもそんなベタなデザインない)、インテリアもカントリー調のちょっともっさりした懐かしめのデザインだったり、なんかちょっとコテコテな柄×柄、とか。


でもなんとなく絶妙に合わなくもない感じがすごいよね、という感じがイギリスだと思う。


イギリス暮らしは“セレブ”なのか?

「イギリス=セレブ」というのは、王室があったりいまだに貴族がいたりして、広い庭で優雅に三段重ねのお菓子をつまみつつ、のんびりアフタヌーンティーなどを楽しんでいる生活をイメージするのだろうか。


まさか我々が日常的にそんな生活を送れるわけもなく、金融関係などの華やかなロンドン駐在の奥様方ならいざ知らず、郊外暮らしになる我が家にはそのどれもあまり縁がない(もちろんたまにはイベントとして行くけど)。


これは断言したいが、セレブ暮らしという意味で言うと、デフレで物価も安く、都会へのアクセスが良く安価で質のいいサービスを受けることができて治安もいい日本で暮らすほうがよっぽどのセレブ暮らしだ。


ロンドン以外は大体車がないとスーパーにも行けなかったり、その町の中心といっても、個人商店が100m程度続く、というレベルの日本の田舎のシャッター商店街よりこじんまりした感じ。当然、と言うかコンビニも自動販売機も滅多にない。家を出るときは食料と飲み物を持って出ないと、本気で干からびる危険がある。


これが「相当な田舎の話」ではなく、ロンドンなど(の大都会をちょっと出ればもうそんな感じだ。まあこれはもはや世界の中でも日本が凄すぎるってだけの話なんですが、そんな日本に住んでいる人が、「イギリス暮らしってセレブ」と言うのはちと筋違いな気がして仕方がない。

と、愚痴ばかりのようだが、確かに田舎(ロンドン除く)な分、比較的広い庭付き(子供用の滑り台やトランポリンが悠々置けるような)一軒家に住めて、ちょっと歩けばだだっ広い自然の中で散歩ができる環境なので、「日本は狭くてせかせかしていて人間らしい生活ができない」と嘆く方にとってみれば、セレブ生活と言えるのかもしれない。

「駐在暮らしだから手当もついてちょっといい暮らしできるのでは?」という意味もあるかもしれないが、それはむしろもっと生活することが大変な国に赴任した場合の話であって、大きいレベルでは日本とそう変わらない生活環境が保障されるイギリスに赴任したところで、せいぜい多少の物価調整がされるのが関の山で、生活レベルとしては日本にいる頃とほとんど変わらない。(まあそのへん会社によると思いますが)

さて、そしてイギリスに転勤するのは栄転か?という問題だが、こちらも単にイギリスに仕事があっただけの話で、他の国に行くことに比べて出世に有利に働くというようなものでもないのが実際のところだと思う。



以上、イギリスに赴任するからって、皆さんに羨ましがられたりセレブだなんだって持ち上げられるほどいいことばかりではないと思うけどなあ、ということをつらつら書き連ねてみました。


いや、だってほんとに散々いいなーいいなー言われてどう反応すればいいかわからなくて、「そんなことないよ」という理由を言ってみたところで逆に嫌味に聞こえそうだし、てことで結構ストレスたまってたのをここに吐き出してみました。


まあ、なんのかんの愚痴言ってても、皆さん帰るときは「まだ帰りたくない」って言いながら泣く泣く帰るので(四年以上の人は早く帰りたい、てなるらしいですが)、期間限定のしがらみのない外国生活、やっぱり気楽で楽しいんですよ、ね。


イギリスのいいところも書きたい、、、な、、、
書けるか、、、な、、、